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出生前の検査でダウン症の告知を受けた方へ


告知を受けて



この世に、たった一人、産むか堕ろすかを決められる人がいます。


胎児です。


馬鹿馬鹿しい、と言う意見もあるでしょう。しかし、それが出来ないから、育てる家族が、決めるのです。

そこに、他人や専門家の入り込む余地はありません。それらの人々は、的確な情報を提供することに徹すれば良い。

そして、家族の選んだ方が、正解なのです。

将来、その信念が揺るがぬように、情報収集と検討を十分にしましょう。

考慮すべき10のこと


美談を語る気はありません。良いことも悪いことも書きますので、心してください。

  1. 「偏見」:まず、思うのは、偏見のことだと思います。社会だけでなく、ご家族にも偏見はあるでしょう。それは、当たり前のことです。ただ、障害児の家族は、健常児の家族と少し感覚が違って来ます。偏見を受け入れる土壌のようなものが、出来上がるのです。別の言い方をすれば、障害を受け入れる器量を身に付けることができるのです。これは、これからの多様性の社会で、大きな意味を持って来る、素晴らしいことです。大丈夫。社会が、変わって行きますから。ただし、偏見は、家族だけが感じるものではありません。ダウン症児本人も、偏見の目にさらされ、障害児として扱われる。それに、気付いてしまうのです。しかし、ダウン症児は、素直で優しい楽天家。どんな偏見も跳ね除けて、明るく振舞ってくれます。とても芯の強い子です。
  2. 合併症」:ダウン症には、合併症の可能性があります。事実、ダウン症児の約半数が、心臓病などの合併症を持っています。実は、これが一番のネックだと思っています。ダウン症自体よりも、この合併症の方が、難題かも知れません。産まれてから、何度も手術をすることになるかも知れません。余命宣告を受けることもあるかも知れません。それでも、最大の愛情を注いであげることは、可能だと思います。心臓病の有無などは、エコー検査でも、ある程度判ることもありますので、医師に相談してみましょう。
  3. 「育児の不安」:ダウン症と言うことで、将来の不安を抱きつつ、育児をすることになります。産後うつの可能性も高まるのも事実かも知れません。家族で力を合わせることが、肝要です。確かにダウン症児の子育ては、健常児以上に大変なこともあります。例えば、言葉を話すのが遅かったり、トイトレに時間がかかったり。しかし、苦労して育てた子には、それだけの情が湧くんだと思います。健常児以上に、愛情は、高まっていくのだと思います。周りの健常の子供と比較してしまうこともあるでしょう。その苦労が、報われることが来ると信じています。
  4. 「愛せない」:我が子を愛せないかも知れないと言う心配もあるかも知れません。ただ、それは、杞憂になることでしょう。大丈夫、愛せます。ダウン症児は、本当に可愛いし、社会も変わりつつあります。知的障害がある場合が多いですが、いつまでも純真で、素直で、すごく魅力的なんです。それでも不安ならば、「ブログ」を参考にしてみてください。ダウン症児への愛情が、伝わってくると思います。産後ですが、ダウン症の告知をされた時の投稿をまとめた「告知特集」もどうぞ。また、インターネットで検索すれば、「ダウン症児の動画」を見ることもできます。実際にダウン症児と接することも、判断の参考になるでしょう。近所の「親の会」に参加したり、障害児施設に行ってみたりするのも良いでしょう。医師に聞けば、ダウン症児のママさんを紹介してもらえるかも知れません。
  5. 「きょうだい」:障害児の兄弟姉妹のことを「きょうだい」もしくは「きょうだい児」と呼びます。ダウン症児は、きょうだいが居ると、多くの刺激をもらって、成長が促進される印象があります。しかし、そのきょうだいにも、負担はあります。適切な対処をすることで、プラスにすることができると思います。ダウン症児に対して、愛情深い、素晴らしい人格者になることでしょう。(「人生バイプレイヤー」と言う本が、参考になるかも知れません。きょうだいのSNSと言うのが、あるのです)
  6. 「経済力」:現実的に、ダウン症児には、検査や育児などで、お金がかかります。もちろん社会福祉のおかげで、多くの補助も出ますが、本当に育てられるか、考慮すべきでしょう。働き詰めで、お子さんとの時間が持てないのは、辛いことです。将来の為の蓄えも、必要になるでしょう。「福祉手続き」を参考にしてみてください。
  7. 「仕事」:場合によっては、親御さんの仕事を変える必要があるかも知れません。特に、日中の仕事を減らしたり、出張のない仕事に変更したり。ご家族の状況で、千差万別なので、何とも言えませんが、最大限のフォローができる体制を作る必要があると思います。また、病院や支援学校などの施設の近くに引っ越すことが必要になるかも知れません。きょうだいの転校など、負担も大きいので、熟慮しましょう。
  8. 「衰え」:厳しいことですが、ダウン症の方は、20歳を超えた辺りから、忘れっぽくなったり、衰え始めることが多いようです。すぐに認知症のようになる訳ではありませんが、ある程度の衰えは、覚悟してください。これは、色々な情報があるので、医師にしっかりと聞いておくべきでしょう。
  9. 「幸」:最終的には、「産んでくれてありがとう」と、言ってもらえるかどうかだと思います。ダウン症児本人が、幸せを感じるかどうか。その一つの答えが、2016年の「朝日新聞」の記事にありました。
  10.  ダウン症の人の9割以上が「毎日幸せ」と感じている――。厚生労働省の研究班による、当事者への初の意識調査の結果がまとまった。産む前に、ダウン症など胎児の染色体異常を調べる「新型出生前診断」が広がる中、当事者のことをよく知ってもらうことで、適切なカウンセリングや支援体制につなげる狙いで行われた調査だ。  調査は昨年10~12月、日本ダウン症協会の協力を得て、協会員5025世帯にアンケートを送付。12歳以上の852人(平均年齢22・9歳)が回答した。働いている人が約6割だった。  「毎日幸せに思うことが多いか」との質問には「はい」が71%、「ほとんどそう」が20%だった。「友達をすぐ作ることができるか」との質問にも、計74%が肯定的に回答した。海外で過去に行われたダウン症の当事者の研究結果ともほぼ一致する。米国で284人の当事者に聞いた調査(2011年)でも、99%が「幸せ」と回答していた。  日本ダウン症協会の水戸川真由美理事は「ふだん接している我々からすれば驚くべきデータではないが、数値化されたことに意味がある。当事者は自分の障害を深刻に受け止めているわけではないことを知って欲しい」と話している。  新型出生前診断は、導入から3年で計3万615人が受け、染色体異常が確定した417人のうち94%が中絶を選択した。  ダウン症は、知的発達の遅れや心疾患を伴うことが多い。発達はゆっくりだが、豊かな感性や知性を発揮して活躍する人もいる。調査を担当した三宅秀彦・京都大特定准教授(遺伝医療)は「検査を受けるかどうか決める前に、ダウン症の実態を知って欲しい」としている。  ■人生に厚み、子のおかげ  東京都に住むダウン症の加藤錦さん(33)は2001年から、都内のパン屋で契約社員として働く。月給は約10万円。結婚に備えて貯金し、休日にはカラオケでKinKi Kidsの曲を歌う。「毎日、仕事のみんなと仲良くできるのが楽しい」と話す。  母の美代子さん(67)は、錦さんの生後約1カ月でダウン症の告知を受けた。「障害児なんていらない」との思いがよぎったが、「ゆっくりだが普通に成長できる」という担当医の言葉で前向きに考えられたという。  美代子さんは「この子のおかげで、私の人生には厚みや幅がでた。錦がダウン症だったことは、私にとってプラスになりました」と話している。
  11. 「親亡き後」:一番の悩みどころだと思います。きょうだいがいれば、心強いのですが、そうでない場合には、「成年後見人制度」を利用したり、「グループホーム」に入所したりすることになります。ただし、何十年か先の話になるのならば、社会制度が、大きく変わる可能性もあります。色々調べたり、相談したりすることで、決心できるのだと思います。

良い面


ダウン症児には、良い面ももちろんあります。少しだけ紹介します。


最後に


ダウン症児は、知的障害を伴うことが、ほとんどです。重度から軽度まで、様々ですが、およそ8歳児くらいだと言われています。大人になっても、8歳児。でも、8歳児って、そんなに悪いことでしょうか。子供の本当に可愛い時期だと思うんです。色んなことを考えて、色んなことを学んで、家族を喜ばせる。それが、ずっと続くんです。これは、幸ではないでしょうか。その状態で、一生を過ごしていたら、そこは、健常者のたどり着けない場所になる。それができるのが、ダウン症児なんです。美談かも知れませんが、御一考ください。


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